
女性のキャリアは、なぜこんなに難しく感じるのだろう。何が難しいのかも、うまく言葉にできない。そう感じて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、その難しさは、あなたの努力や能力の不足ではありません。環境や役割の偏りといった外側の要因と、選択肢が多く正解が見えにくいという内側の要因が、同時に重なって生まれています。
一人でモヤモヤを抱えているように感じても、同じように悩む人は少なくありません。
この記事では、難しさの正体を2つに分けて整理し、年代ごとの違い、ライフイベントとキャリアの考え方、自分の軸を言葉にする手順まで、順を追って解説します。
女性のキャリアが難しいと感じる理由
難しさの正体は、大きく2つに分けられます。1つは、環境や役割の偏りといった外側の要因です。もう1つは、選択肢が多く、正解が見えにくいという内側の要因です。2つを分けて見れば、自分の悩みがどちらに近いのかが分かり、考える順番も決めやすくなるでしょう。
要因 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
外側の要因 | 環境・制度・役割の偏り | ライフイベントと仕事の時期の重なり、家事・育児の負担の偏り、身近なロールモデルの少なさ |
内側の要因 | 選択肢の多さと、正解の見えにくさ | 結婚、出産、仕事の選び方が一度に重なる。他人の姿と比べて、迷いが増える |

外側の要因|環境や役割の偏りが、選択肢を狭めやすい
外側の要因は、本人の努力だけでは変えにくい、環境や役割に関わるものです。たとえば、結婚や出産といったライフイベントと、仕事で成果を求められる時期が、重なりやすいことがあります。家事や育児の負担が、特定の人に偏りやすいことも、働き方の選択肢を狭める一因です。
さらに、身近に、同じように悩みながら働き続けた先輩が少ないと、将来像を描きにくくなります。これらは個人の問題ではなく、仕組みや慣習から生まれる部分が大きい点が特徴です。自分を責める必要はありません。まず、どこまでが外側の要因なのかを、切り分けて捉えることから始めましょう。
内側の要因|選択肢が多く、正解が見えにくい
内側の要因は、考えるべきことが多く、何を基準に選べばよいか分からない、という悩みです。結婚するか、子どもを持つか、仕事をどこまで頑張るか。これらを同じ時期に考えることになり、1つを決めると他も変わるため、決めきれなくなります。
さらに、SNSなどで、さまざまな生き方が目に入ります。仕事に打ち込む人も、家庭を築いた人も、どれも素敵に見えるので、自分にとっての正解がかえって分からなくなります。選択肢が増えたことは、自由が広がった面もありますが、迷いも増やしていると言えるでしょう。
2つが重なると、何から考えればよいか分からなくなる
外側の要因だけなら、環境を変えれば解決する場合もあります。内側の要因だけなら、時間をかけて考えれば、答えが見えてくる場合もあるでしょう。難しいのは、この2つが同時に重なることです。環境に制約があるなかで、正解のない選択をしなければならず、何から手をつければよいのか分からなくなります。
そのため、考えが前に進まず、自分は決められない人なのでは、と感じてしまう方もいます。しかし、それは、考える材料が多すぎるだけです。次の章から、外側と内側の要因を、順に整理していきましょう。整理が進むと、考える順番が見えてきます。
外側の要因|環境・制度・役割の偏り
ここからは、外側の要因を4つに分けて見ていきます。どれも個人の努力不足ではなく、環境や仕組みから生まれやすいものです。自分に当てはまるものを探しながら、読み進めてください。
ライフイベントと仕事の時期が重なる
20代後半から30代にかけては、結婚、出産、昇進や異動といった節目が、同じ時期に重なりやすくなります。仕事で成長を実感し始める時期に、ライフイベントの選択を迫られるので、どちらを優先するか、悩みやすくなります。
優先順位をつけにくいのは、どの選択も大切だからです。仕事の経験を積んでおきたい気持ちと、将来の家族を考える気持ちは、どちらも自然なものです。優先順位をつけること自体が難しい、と気づくだけでも、自分への責めが和らぐでしょう。

関連記事:キャリアと出産のタイミング|「正解のない問い」を、自分の軸で決めていく考え方
家事・育児の負担が偏りやすい
家事や育児の負担が、特定の人に偏りやすいことも、働き方の選択肢を狭めます。子どもの急な体調不良で早退する、家事のために残業を避ける、といった場面が重なると、同じ働き方を続けにくくなります。
結果として、挑戦したい仕事があっても、時間と体力の制約から、見送らざるを得ないと感じる人もいます。こうした偏りは、家庭ごとの事情や話し合いによって変わる部分です。パートナーとの分担の考え方は、あとの章で触れます。一人で背負い込まず、分担を見直せる余地があるかを、確かめてみましょう。
身近にロールモデルが少なく、将来像を描きにくい
結婚や出産のあとも働き続けている先輩が、身近にいないと、自分の5年後、10年後を想像しにくくなります。どんな働き方があり、どんな工夫で両立しているのかが見えないと、選択肢そのものが見えにくくなります。
ロールモデルがいない状態は、自分の力不足ではなく、環境の問題です。身近に見つからない場合は、社外の人の話を聞く、本や記事で多様な働き方を知るといった方法でも、将来像のヒントは得られます。一人のロールモデルに自分を重ねなくても、いろいろな人の工夫を、少しずつ集めれば十分です。
評価や登用が見えにくく、善意の配慮が機会を狭める場合もある
評価の基準や、昇進に必要な条件が分かりにくいと、何を頑張ればよいのか見えず、挑戦する意欲が下がってしまいます。また、「家庭があるから無理をさせられない」という上司の配慮が、結果として、挑戦の機会を減らす場合もあります。
配慮そのものは、悪意のない、善意から出ている場合が多くあります。ただ、本人が望んでいるのかは、確認されないまま決まってしまうことがあります。
どんな仕事に挑戦したいのか、どこまでなら無理なくできるのかを、自分から伝えることで、状況が変わる場合もあります。伝えにくいときは、先に自分の考えを整理しておきましょう。
内側の要因|選択肢の多さと、見えない不安
内側の要因は、外から見えにくく、人に話しにくい悩みでもあります。とくに、20代から30代にかけて、多くの人が感じやすいものです。4つに分けて整理します。
選択肢が一気に重なり、どれも決めきれない
結婚するのか、子どもを持つのか、仕事をどこまで頑張るのか。考えることが多く、1つを決めると他も変わるため、どこから考えればよいのか分からなくなります。選択肢が一気に重なっている状態が、20代から30代にかけて、とくに起こりやすいことです。
学生のころは、進学や就職など、周囲と似た道を選ぶことが多く、迷いも共有しやすいものでした。社会人になると、選ぶ道が人によって大きく分かれ、比べにくくなります。決めきれないのは、真剣に考えているからです。一度にすべてを決めようとせず、順番をつけることを考えてみましょう。
確定していないことが多く、先が見えない不安が続く
誰とどんな出会いがあるのか、結婚するのか、子どもを授かるのか。多くのことが、自分の意思だけでは決まらず、先が見えない不安が続きます。ずっと霧がかかっているような感覚になる人も、少なくありません。
ゴールがはっきり見えていれば、障害物があっても、進むだけだと思えます。しかし、どの方向に進めばよいのか分からない状態は、動き出すことも難しく、しんどさが増しやすいものです。
確定していないことが多いのは、自然なことです。決められないことは一旦置き、いま確かめられることから整理していきましょう。
他人の姿が見えすぎて、自分の正解が分からなくなる
SNSには、仕事で活躍する人、家庭を築いた人、地元で穏やかに暮らす人など、いろいろな生き方が並びます。どれも素敵に見えるので、自分にとって何が合っているのかが、かえって分からなくなります。
他人の姿は、その人の一部分だけが見えているものです。他の人の悩みや迷いは、画面には映りません。比べても、自分の正解は見つかりにくいでしょう。他人の姿を参考にしながらも、自分はどうしたいのかという問いに、少しずつ戻していくことが大切です。具体的な方法は、手順の章で紹介します。
決めたことも、本当に正しかったのかと揺らぐ
悩み抜いて決めたあとでも、これでよかったのだろうか、別の道もあったのでは、と揺らぐことがあります。決めたあとの迷いは、真剣に選んだからこそ生まれるものです。
どの選択にも、よい面と、難しい面があります。選んだ道が正しいかどうかを、あとから確かめることは、実はできません。大切なのは、選んだ道を、自分にとって納得できる選択にしていくことです。
うまくいかないときは、軌道修正すればよく、決めたことを変えてもかまいません。揺らぎは、成長の途中で、誰にでも起こることです。
年代別|難しさの種類が変わる
女性のキャリアの難しさは、年代によって、種類が変わります。どの年代が大変ということではなく、それぞれ別のテーマに向き合っている、と考えると、自分の位置が整理しやすくなります。年齢で人生を決めつける意図はなく、あくまで傾向の一例です。

20代|選択肢が重なり、見えない不安が大きい
20代は、仕事の土台を作りながら、結婚や出産といったライフイベントも視野に入ってくる時期です。確定していないことが多く、方向が見えにくいため、見えない不安が大きくなりやすい年代です。
仕事でも、思うように結果が出ない時期があり、自分の力量に悩む人もいます。この時期は、すべてを決める必要はなく、いろいろな経験を積みながら、自分の大切にしたいことを探る期間でもあります。
焦って答えを出さず、考える材料を集める時期だと捉えると、気持ちが少し軽くなるでしょう。
30代|決めたことを実行し、結果を出す大変さ
30代は、20代で考えた方向を実行に移し、結果も求められる時期になりやすいです。仕事での責任が増えるなか、結婚や出産、育児といったライフイベントが重なり、時間と体力のやりくりが課題になります。
方向が決まっているぶん、迷いは減る一方で、思い通りに進まない大変さがあります。育休からの復帰や、時短勤務での働き方に悩む人もいるでしょう。
この時期は、完璧を目指さず、いまの自分にできる範囲を見極めながら、少しずつ進めていくことが大切です。

関連記事:育休復帰の不安、どう乗り越える?よくある不安と対処法、確認しておきたい流れ
40代以降|経験を応用し、次の方向を決める
40代以降は、これまでの経験を土台に、どう応用し、次にどの方向へ進むかを考える時期になりやすいです。20代、30代とは、向き合うテーマの種類が変わります。
これまで築いたキャリアや、ライフイベントのなかで得た経験は、次の選択の材料になります。同じ業務を続ける人も、新しい分野に挑戦する人も、どちらも自然な選択です。
年代ごとに、やらなければいけないことが違うので、以前の自分と比べて、焦る必要はありません。いま向き合っているテーマは何かを、確かめてみてください。
ライフイベントとキャリアの考え方
難しさの正体が分かったところで、次は、どう考えれば楽になるのかを整理します。ここでは、4つの考え方を紹介します。どれも、正解を押しつけるものではなく、自分なりに考えるための視点です。
仕事か家庭かの二択にせず、自分の比重を決める
仕事と家庭は、どちらかを選ぶものと考えがちですが、実際は、比重の問題です。仕事が8割で家庭が2割の人もいれば、5対5の人も、家庭が8割で仕事が2割の人もいます。どの比率が正しいという基準はありません。
大切なのは、いまの自分にとって、しっくりくる比重を、自分で決めることです。比重は、年代や状況によって変わってもかまいません。どの選択も、対等に尊重されるものです。他人の比重と比べず、自分が納得できるかどうかを基準にしましょう。仕事を頑張る型も、バランスを取る型も、どちらも自然な選択です。
支えを複数持つと、気持ちが安定しやすい
自分を肯定できるポイントが1つだけだと、そこが揺らいだときに、気持ちも大きく揺らぎます。仕事で認められる、自分で稼ぐ、家族に必要とされる、趣味に打ち込むなど、支えが複数あると、1つが揺らいでも、折れにくくなります。
これは、仕事を持つべきだという意味ではありません。家庭に専念する選択も、自然で、尊重されるものです。ただ、家庭だけが評価の基準になると、パートナーや子どもの反応に、気持ちが左右されやすくなります。
仕事に限らず、自分が納得できる支えを、少しずつ増やしておくと、気持ちが安定しやすくなります。
自分で頑張ったと言える経験を、1つ持つ
ライフイベントの前後には、心が折れそうになる時期が、何度か訪れます。体調を崩して思うように働けない、周りに迷惑をかけて申し訳なく感じる、自分の価値が分からなくなる。こうした時期は、誰にでもあります。
そのときに、自分を支えてくれるのは、過去に自分で頑張ったと言える経験です。周りの励ましが届きにくいときでも、自分が積み上げたことは、自分で思い出せます。
大きな成果でなくてもかまいません。納得できる結果が出た経験や、やり切った経験を、1つ持っておくと、折れそうなときの心の支えになります。
計画通りにならない前提で、方向だけ決めて動く
人生は、計画通りに進まないことが多いものです。結婚や出産、仕事の環境など、自分の意思だけでは決まらないことも、たくさんあります。だからこそ、細かい計画を立てるより、どちらの方向に進みたいかだけを決めておくと、状況が変わっても動きやすくなります。
方向が見えていれば、予想外の出来事があっても、その方向に向かう別の道を探せます。また、同じ行動を続けているだけでは、状況は変わらず、相対的には後退して感じる場合もあります。
小さくてもよいので、いつもとは違う行動を、1つ足してみましょう。方向を決めて動くことが、迷いを減らす近道です。
自分の軸を言葉にする手順
ここからは、実際に手を動かす手順です。自分の軸とは、自分が大切にしたいことの、言葉にした形です。軸が言葉になると、選択肢が多くても、判断の基準ができ、迷いが減ります。4つの手順で、順番に進めましょう。完璧な答えは要りません。
手順① 大切にしたいことを、3つ書き出す
最初に、自分が大切にしたいことを、言葉にします。紙やメモアプリを用意して、次の問いに、思いつくまま書き出してみましょう。
仕事で、これだけは譲りたくないと思うことは?
どんな毎日を過ごせていたら、自分は満たされている?
過去に、頑張ってよかったと思えたのは、どんなときだった?
書き出したら、似たものをまとめて、3つ程度に絞ります。たとえば、「自分で決められること」「人の役に立っている実感」「家族との時間」のように、短い言葉にしておくと、後で見返しやすくなります。うまく言葉にならないときは、箇条書きの断片のままでかまいません。
手順② 5年後、10年後の理想から逆算する
次に、少し先の理想を描き、そこから今を見てみます。次の問いを、順に考えてみましょう。
5年後、10年後、どんな自分でいたい?
そのとき、仕事、暮らし、人との関わりは、どうなっている?
その未来から見ると、いま、どんな選択が自然に見える?
時間の幅は、ざっくりで構いません。理想は、1つに決める必要はなく、複数の候補を書いても大丈夫です。理想から今を見ると、いま優先したいことが、自然と見えてきます。決めつけず、あくまで、考えるための補助線として使いましょう。
手順③ 他人と比べるのをやめる日を、決める
他人と比べてしまう悩みは、意識するだけでは減りにくいものです。具体的な行動に落としましょう。たとえば、SNSを見る時間を、1日30分までと決める、週に1日は、SNSを見ない日を作る、といった方法があります。
比べたくなったときは、「自分は、どうしたい?」と問いかけてみてください。他人の姿に気持ちが動いたとき、そこには、自分が大切にしたいことのヒントが隠れている場合もあります。なぜそう感じたのかを、手順①の書き出しに足していくと、軸が少しずつ輪郭を持ってきます。
手順④ 今週できる小さな一歩を、1つ決める
最後に、1週間以内に手が動く、小さな一歩を決めます。大きな決断を、いきなりする必要はありません。たとえば、次のような一歩があります。
気になる仕事をしている人に、話を聞く時間をお願いする
パートナーと、将来の働き方について、30分話す日を決める
職場の制度を、人事の資料で確認する
一歩を決めたら、日付も一緒に書いておきましょう。小さな一歩を重ねるうちに、方向が少しずつ見えてきます。うまくいかなくても、やり直せば問題ありません。
一人で整理しにくいときは、無料相談で話してみる
書き出しても、言葉にならない、考えが堂々巡りになる。そんなときは、誰かに話しながら整理すると、手がかりが見つかる場合があります。ポジウィルキャリアでは、無料相談を行っています。
相談では、転職を前提とせず、あなたが何を大切にしたいのかを、対話を通じて一緒に整理します。結論を急ぐ場ではなく、考えがまとまっていなくても大丈夫です。あくまで、自分のペースで、使えるところだけ参考にしてください。

関連記事:ポジウィルキャリアの無料相談ってどう?45分間のカウンセリングを受けてみた感想!
パートナーや周囲との向き合い方
軸が見えてきても、自分一人で決められないこともあります。パートナーや周囲との関係が、キャリアの選択に影響する場面は多くあります。ここでは、向き合い方の例を3つ紹介します。
パートナーと、働き方と将来の価値観をすり合わせる
パートナーがいる場合、働き方や将来について、事前に話しておくと、あとで迷いにくくなります。お互いの価値観が違っていても、早めに知っておけば、すり合わせる時間が持てます。
話し合う内容の例は、次のとおりです。
仕事に、どのくらい力を入れたいか
家事や育児の分担の考え方
転勤や引っ越しが必要になった場合の優先順位
子どもを持つかどうか、持つ場合の時期の考え方
一度で結論を出そうとせず、お互いの気持ちを聞く場にしましょう。自分の考えを、先に整理しておくと、話し合いも進めやすくなります。
周囲の言葉に揺らぐときは、自分の意思に戻る
結婚はまだなのか、子どもはいつなのか、仕事は続けるのか。周囲の何気ない一言に、気持ちが揺らぐことがあります。悪気がなく、会話のきっかけとして言っている場合が多くても、受け取る側には、重く響く場合があります。
そのようなときは、周りの期待と、自分の意思を、分けて考えてみましょう。自分はどうしたいのかを、手順①の書き出しに戻って確かめると、気持ちが落ち着きます。自分のしたいことを、否定されているように感じても、他人の言葉が、自分の価値を決めるわけではありません。
職場の制度や相談窓口を、早めに確認する
働き方の選択肢は、職場の制度によって、大きく変わります。時短勤務、在宅勤務、休暇の制度などは、会社ごとに異なります。事前に確認しておくと、選択肢が増え、不安が減ります。
制度は、就業規則や人事の資料で確認できます。直接聞きにくいときは、人事部門や、社内の相談窓口を使う方法もあります。制度が整っていない場合は、現場の上司に相談する、働き方の選択肢を増やせる環境を探す、といった動き方もあります。
ただし、つらさが続くときは
ここまで、考え方と手順を紹介してきましたが、記事を読んで整理するだけでは、難しい状況もあります。心身の状態によっては、キャリアの悩みとして抱え込まず、専門の窓口を頼ることが大切です。
心身の不調が続くときは、専門窓口へ
眠れない日が続く、気分の落ち込みが強く、何もしたくない、涙が止まらない。こうした状態が続くときは、キャリアの悩みとして、一人で抱え込まないでください。
心身の不調は、休養や治療が必要な場合もあります。かかりつけの医療機関や、地域の相談窓口、職場の産業医などに、相談しましょう。この記事の手順は、心身が落ち着いてから、取り組めば十分です。つらいときに、無理をして進める必要はありません。
妊娠や身体のことは、医療の専門家へ
妊娠や身体のことは、キャリアの考え方とは別の、専門の領域です。この記事では、その中身には触れません。気になることがある場合は、信頼できる医療機関や専門家に、相談してください。
身体のことと、キャリアのことは、別々に相談しても構いません。それぞれの専門家に話を聞いたうえで、自分の価値観に基づいて、判断していくことが、納得感につながります。どちらも、一人で抱え込まず、頼れるところに頼りましょう。
女性のキャリアに関するよくある質問
女性のキャリアが難しいと感じるのは、自分だけですか
自分だけではありません。外側の要因(環境や役割の偏り)と、内側の要因(選択肢の多さ、正解の見えにくさ)は、多くの人が経験するものです。
難しいと感じることは、あなたの能力が足りないことを意味しません。むしろ、真剣に自分の人生を考えているからこそ、悩むのだと言えるでしょう。まずは、自分の悩みが、外側と内側のどちらに近いのかを、整理してみてください。
結婚や出産の前に、何を決めておくべきですか
決めておくべきことは、人によって違います。ただ、考えておくと役立つのは、自分が大切にしたいことと、どんな働き方を望むのかです。
細かい計画は、決めなくてもかまいません。向かいたい方向だけを持っておくと、状況が変わっても、柔軟に動けます。パートナーがいる場合は、働き方や将来の考え方を、早めに話しておくと、あとで迷いにくくなります。
キャリアを優先したほうがよいのでしょうか
優先すべきという正解は、ありません。キャリアを優先する選択も、家庭を優先する選択も、両方を少しずつ大切にする選択も、対等に尊重されるものです。
大切なのは、自分が納得して選べているかどうかです。人と比べず、自分は何を大切にしたいのかを、手順の章の方法で確かめてみてください。選択は、状況に合わせて、あとから変えることもできます。
家庭を優先しても、キャリアの選択肢はなくなりませんか
家庭を優先する期間があっても、選択肢がなくなるわけではありません。ただし、仕事から離れる期間があると、復帰のしやすさは、職場や職種によって変わる場合があります。
離れている間にも、学ぶ、人と話す、自分の関心を整理するなど、できることはあります。将来、働きたくなったときの選択肢を、どのように持っておきたいかを、考えておくと安心です。
身近にロールモデルがいないときは、どうすればよいですか
身近にいなければ、社外の人や、本、記事などから、いろいろな働き方を知る方法があります。一人のロールモデルに、自分を重ねなくても構いません。
複数の人の、いいと思った部分を、少しずつ集めてみましょう。たとえば、あの人の時間の使い方、この人の周囲への頼り方、といった具合です。部分的な参考を重ねると、自分なりの将来像が見えてきます。
キャリアが不安なとき、転職したほうがよいでしょうか
転職が必要かどうかは、状況によって変わります。環境が原因の場合は、転職で解決する場合もあります。一方で、自分の軸が定まっていないまま転職すると、同じ悩みを繰り返す場合もあります。
まず、何が難しいと感じているのかを整理し、環境の問題なのか、自分の方向の問題なのかを見極めましょう。転職は、その整理のあとで考えても、遅くはありません。
まとめ
女性のキャリアが難しく感じる理由は、外側の要因(環境や役割の偏り)と、内側の要因(選択肢の多さと正解の見えにくさ)が、同時に重なっているからです。あなたの努力や能力の不足ではありません。
難しさの種類は、年代によっても変わります。20代は見えない不安、30代は実行する大変さ、40代以降は経験の応用と、向き合うテーマが違います。考え方としては、仕事か家庭かの二択にせず、支えを複数持ち、計画通りにならない前提で方向を決めておくと、気持ちが安定しやすくなります。
自分の軸は、大切にしたいことの書き出し、理想からの逆算、比べるのをやめる日の設定、小さな一歩の4つの手順で、言葉にできます。つらさが続くときは、専門の窓口を頼りましょう。次の一歩は、手順①の書き出しから始められます。
一人で抱えず、話してみる
ここまで、考え方と手順を紹介してきました。それでも、軸を言葉にすることや、決断を、一人で続けるのは、大変なことです。誰かと話すなかで、自分でも気づいていなかった気持ちが見えてくることもあります。
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